建設業許可
建設業を営むうえで必要な「建設業許可」の取得から更新、変更届出、経営事項審査(経審)、入札参加資格申請まで、幅広くサポートします。
初めての申請でもご安心ください。丁寧かつ迅速に対応いたします。

富山県・高岡で建設業許可の取得をお考えの方へ

建設業を営む上で、「建設業許可」は避けては通れない重要な手続きです。しかし、その制度は複雑で、どのような場合に許可が必要なのか、どのような種類があるのか、どのような要件を満たさなければならないのか、分かりにくい点も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、建設業許可について、制度概要から必要書類、手続きの流れ、費用86699までを網羅的に解説します。これから許可取得を目指す事業者様にとって、確かな一歩を踏み出すための参考知識となれば幸いです。

建設業許可申請の基本と必要性

まずは、建設業許可制度の根幹となる法律の目的と、許可が必要になる具体的なケースについて見ていきましょう。

建設業法と許可制度の目的

建設業許可制度は、「建設業法」という法律に基づいています。この法律には、大きく分けて2つの目的があります。

  • 建設工事の適正な施工の確保 : 手抜き工事や粗雑な工事を防ぎ、発注者を保護すること。
  • 建設業の健全な発達の促進  :建設業者の資質向上や契約の適正化を図り、建設業界全体の健全な発展を促すこと。

これら2つの目的を通じて、国民の生活基盤を支える建設業の質を担保し、最終的には「公共の福祉の増進」に寄与することが、この制度の理念となっています。
法律はこれらの目的を達成するため、主に2つの手段を定めています。
①許可制度などを通じて「建設業を営む者の資質の向上」を図ること。
②契約書の記載事項などを定めることで「建設工事の請負契約の適正化」を図ることです。

許可が必要なケースと不要なケース

原則として、建設業を営むには許可が必要です。しかし、例外として「軽微な建設工事」のみを請け負う場合は、許可を取得する必要はありません。
「軽微な建設工事」とは、以下のいずれかに該当する工事を指します。

建築一式工事以外の建設工事 1件の請負代金が500 万円未満の工事(消費税込み)

建築一式工事で右のいずれかに該当
するもの

①1件の請負代金が1,500 万円未満の工事②請負代金にかかわらず木造住宅で延べ面積が150 ㎡未満の工事

逆に言えば、これらの金額や規模を超える工事を請け負う場合には、建設業許可が必要となります。

注意点
上記の金額を判断する際には、以下の点に注意が必要です。これらは許可逃れを防ぐための重要なルールです。

  1. 契約の分割: 正当な理由なく一つの工事を複数の契約に分割して請け負う場合、各契約の請負代金の合計額で判断されます。
  2. 材料の提供: 注文者(発注者)から材料の提供を受けた場合、その材料の市場価格と運送費を請負代金に含めて判断されます。

建設業許可の種類と区分

建設業許可には、営業所の設置状況や請け負う工事の規模によって、いくつかの種類と区分があります。自社がどの許可を取得すべきかを正しく判断することが重要です。

大臣許可と知事許可

営業所をどこに設置するかによって、国土交通大臣の許可と都道府県知事の許可に分かれます。

許可の種類 営業所の設置状況
国土交通大臣許可 2つ以上の都道府県に営業所を設置する場合
都道府県知事許可 1つの都道府県のみに営業所を設置する場合

補足: 知事許可であっても、営業所のない他の都道府県で工事を施工することは可能です
例えば、富山県知事の許可を持つ事業者が、富山県内の営業所で契約した工事を石川県で行うことは問題ありません。

特定建設業と一般建設業

この区分は、元請として工事を受注した際に、下請業者にどのくらいの規模の工事を発注するかによって決まります。この制度は、下請負人を保護するために設けられています。

  • 建築一式工事の場合: 8,000万円以上(消費税込み)
  • 建築一式工事以外の場合: 5,000万円以上(消費税込み)

上記の金額に満たない場合や、下請に出さず全て自社で施工する場合は「一般建設業」の許可で問題ありません。なお、この下請契約金額には、元請負人が提供する材料等の価格は含みません。

29種類の建設工事(業種)

建設業の許可は、工事の種類ごとに取得する必要があります。業種は全部で29種類に分類されています。

  • 土木一式工事
  • 建築一式工事
  • 大工工事
  • とび・土工・コンクリート工事 (足場の組立て、くい打ち、コンクリート打設、掘削工事など)
  • 電気工事
  • 管工事 (冷暖房設備、給排水設備、ガス管配管工事など)
  • 舗装工事
  • 解体工事
  • など全29業種

【重要】「一式工事」許可だけでは不十分なケース
総合的な企画・指導のもとに行われる「土木一式工事」や「建築一式工事」の許可だけでは、500万円以上の専門工事(例:大工工事、電気工事など)を単独で請け負うことはできません。専門工事を請け負うには、その専門工事の業種許可が別途必要です。

建設業許可を受けるための5つの要件

建設業許可を受けるには、法律で定められた以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。一般建設業と特定建設業で要件の厳しさが異なる部分もあります。


経営業務の管理を適正に行うに足りる能力があること
②営業所ごとに専任の技術者を置いていること
③請負契約に関して誠実性があること
財産的基礎または金銭的信用があること
欠格要件に該当しないこと

①経営業務の管理を適正に行うに足りる能力があること

建設業の経営について専門的な知識や経験を持つ体制が整っていることが求められます。これには大きく分けて2つの方法があります。
・経験豊富な常勤役員等を置く方法
法人の役員や個人事業主本人など(常勤役員等)のうち一人が、建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者としての経験や、6年以上の補佐経験などを有していること。
・経験豊富な常勤役員等とそれを補佐するチームを置く方法
建設業の役員経験等を持つ常勤役員等を一人置き、さらにその者を直接補佐する者として「財務管理」「労務管理」「業務運営」の各分野で専門的な業務経験を持つ者を置すること。
また、前提として、適切な社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)に加入していることも要件とされています。

②営業所ごとに専任の技術者を置いていること

許可を受けようとする業種について、専門的な知識や経験を持つ技術者(営業所技術者等)を各営業所に常勤で配置する必要があります。この要件は、以下のいずれかの方法で満たすことができます。

  • 学歴+実務経験: 指定学科の高校卒業後5年以上、または大学・高専卒業後3年以上の実務経験
  • 実務経験: 10年以上の実務経験
  • 国家資格等: 施工管理技士や建築士など、業種ごとに定められた国家資格等を保有していること

③請負契約に関して誠実性があること

許可を受けようとする法人の役員や個人事業主などが、請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかでないことが求められます。
「不正な行為」とは詐欺や脅迫などを指し、「不誠実な行為」とは工事内容や工期、請負代金をめぐる契約違反などを指します。

④財産的基礎または金銭的信用があること

請負契約を誠実に履行できるだけの財産的な基盤があることが求められます。この要件は、一般建設業と特定建設業で大きく異なります。
一般建設業の場合(いずれか1つを満たすこと)

  • 自己資本が500万円以上ある
  • 500万円以上の資金調達能力がある
  • 直前5年間、許可を受けて継続して営業した実績がある

特定建設業の場合(すべてを満たすこと)

  • 欠損の額が資本金の20%を超えない
  • 流動比率が75%以上
  • 資本金が2,000万円以上
  • 自己資本が4,000万円以上

⑤欠格要件に該当しないこと

法人の役員や個人事業主などが、建設業法で定められた欠格要件に該当しないことが必要です。主な欠格要件には以下のようなものがあります。

  • 許可申請書や添付書類に虚偽の記載がある場合
  • 役員等が破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない場合
  • 不正な手段により許可を取得し、その許可を取り消されてから5年を経過しない場合
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行が終わってから5年を経過しない場合
  • 役員等が暴力団員等である場合

申請手続きの流れと費用

申請手続きの基本的な流れ

許可申請の手続きは、一般的に以下の流れで進みます。

  1. 申請書類の入手・作成申請書類は、各都道府県のホームページからダウンロードできます。
  2. 申請管轄の窓口(例:富山県では各土木センター)に持参して提出します。郵送は受け付けられず、電子申請が可能な場合もあります。
  3. 審査申請書が受理されてから、通常30日程度の審査期間がかかります。
  4. 許可通知書の交付審査が完了し、許可が下りると、申請した窓口で許可通知書が交付されます。

申請手数料

申請時には、区分に応じた手数料が必要です。以下は富山県知事許可の場合の例です。

申請区分 手数料
新規、許可換え新規、般・特新規 90,000円
業種追加、更新 50,000円

※更新と業種追加を同時に申請する場合は、50,000円+50,000円=100,000円のように、組み合わせによって手数料が加算されます。

必要書類と作成時の注意点

主な申請書類一覧

建設業許可の申請には、非常に多くの書類が必要です。以下に主なものを挙げます。これらの書類には、一般に公開される「閲覧用」と、公開されない「非閲覧用」があります。

  • 建設業許可申請書(様式第一号)
  • 役員等の一覧表(別紙一)
  • 営業所一覧表(別紙二)
  • 工事経歴書(様式第二号)
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第三号)
  • 誓約書(様式第六号)
  • 常勤役員等(経営業務の管理責任者等)証明書(様式第七号)
  • 営業所技術者等証明書(様式第八号)
  • 登記事項証明書(法人の場合)
  • 納税証明書

書類作成・提出時の注意点

  • 押印の不要: 令和3年1月1日から、建設業法施行規則の改正により申請書等への押印は原則不要となりました。
  • 証明書類の有効期間: 登記事項証明書や納税証明書など、公的な証明書類の多くは「発行後3か月以内」のものを提出する必要があります。
  • 提出部数: 紙で申請する場合、通常、正本1部と副本2部の合計3部が必要です。

許可の有効期間と更新・変更手続き

許可は一度取得すれば終わりではありません。有効期間の管理や、事業内容に変更があった場合の届出が義務付けられています。

許可の有効期間

建設業許可の有効期間は5年間です。

更新手続きの注意点

許可を維持するために最も重要な注意点の一つは、更新申請のタイミングです。許可の有効期間後も引き続き建設業を営むためには、期間が満了する前に更新手続きを行う必要があります。更新の申請は、有効期間が満了する日の30日前までに行わなければなりません。

万が一、期間満了日までに処分が下りなくても、期限内に更新申請が受理されていれば、処分が下されるまで従前の許可は有効です。

変更届が必要なケース

会社の商号や所在地、役員、資本金、専任技術者などに変更があった場合は、その都度、変更届を提出しなければなりません。変更事項によって提出期限が「事実発生から2週間以内」や「30日以内」などと定められているため、速やかな対応が求められます。

事業年度終了後の届出

毎事業年度が終了した後、4か月以内に決算内容に関する届出(決算変更届)を提出する必要があります。この届出では、1年間の工事経歴書や財務諸表などを提出します。

まとめ

建設業許可は、一定規模以上の工事を請け負うために不可欠な手続きです。しかし、見てきたように、満たすべき5つの要件や多岐にわたる必要書類、許可取得後の更新・変更手続きなど、非常に複雑な制度となっています。


これから許可取得を検討されている事業者様は、まず自社の状況が許可要件を満たしているかを確認し、計画的に準備を進めることが成功の鍵となります。